Google Spreadsheetでチケット駆動生活をするはなし(スプレッドシート編)

どうも,まるさ@maruuusa83です.




最近なんだかタスクが多くて生活が木っ端みじんになりそうです.

ひとまず大きな案件が片付いたので,Google Spreadsheetを使ってタスクを整理するためのツールを作りました.

今回はそのおはなしです.


この記事ではスプレッドシート上での設定について,

次回記事ではスクリプトを使ってタスク登録アプリの作成を行います.







チケット駆動生活(?)


ぼくはタスクをそのまま放っておくと忘れて締め切りを逃してしまうタイプの人間です.

しかたがないですから,ふせんにタスクを書いてペタペタディスプレイの周りに張り付けることでタスクを管理する,「リアルチケット駆動生活」を実施していました.

常に見えるところにタスク一覧があれば嫌でも仕事するわけです.



まぁでもタスクが増えてくると管理しきれない!

RedmineとかサイボウズLiveとかチケット管理システムとか使うにしても一人だと面倒でだんだん遠のいていく.

スプレッドシートで管理しようと思っても入力が面倒で嫌になってくる.

どうしたものか・・・







便利で便利なスプレッドシートを作りたい


最近あれこれスプレッドシートで作るのにハマっています

というわけで,スプレッドシートでチケット管理するための仕組みを作ることにしました.



まず必要な項目を整理します.

  • タスク名
  • 締め切り
  • タスクの進行状況

それと,あったらいいなあという項目.

  • 詳細
  • メモ
  • タグ
  • 親タスクナンバー(サブタスクであることを表す)
  • 継続タスクナンバー(あるタスクの続きであることを表す)



必要な機能をまとめます.

  • 状態・締切に応じた色分け
  • タグによる整理と検索
  • タスク番号の自動割り当て
  • タスク登録アプリの作成



目玉はタスク登録アプリですね.

スプレッドシートいちいちポチポチしなくてよくなります.







スプレッドシートを作っていく


とりあえずスプレッドシートを書いていきましょう.


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とりあえず項目を入力していく




1.データ検証の設定

項目ごとに「日付」だとか「ドロップダウンリスト」だとかの設定をしていきます.




1.1 日付入力の設定

まずは簡単な日付の設定をやっていきます.


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範囲を指定して右クリックで「データの検証」を開く


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条件を「日付」「有効な日付」に設定


これで入力を日付に制限して,かつ簡単に日付が入力できるようになります.

「最終更新日時」の項目も同様に日付を入力することになりますから,同様に設定しておいてください.


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セルをダブルクリックすればカレンダーが現れるようになった!




1.2 ドロップダウンリストの設定

「状態」の項目について,

  • 未着手
  • 作業中
  • チェック待ち
  • 完了
  • 破棄

という項目からドロップダウンリストで選択できるようにしていきます.

日付の設定と同様の手順で範囲を指定して「データの検証」を開きます.

今度は条件を「リストを直接指定」に設定してカンマ区切りで項目を入力します.


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条件を設定していく


状態の項目のセルの右側に▼が現れるようになります.

これをクリックすればドロップダウンリストが現れます.


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ドロップダウンリストが現れるようになった!




2.シートの整形と自動色付け

シートの整形と色付けの設定を行っていきます.




2.1 シートの整形

適当な値を入力して様子を見つつセルの大きさを決めたり項目の行に色を付けてみたりししてください.


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こんな感じに設定してみました




2.2 表示領域の固定

タスクが増えてくるとスクロールしたとき項目名が見えなくなったりすると嫌なので,常に表示されるように固定しておきます.

項目名の行を選択して,「表示」>「固定」>「現在の行まで」で行の固定を設定できます.


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固定行の設定


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項目名の固定に加えてタスク名なども固定した


これで上下左右のスクロールでも必要な項目は常に見えるようになりました.




2.3 自動色付けの設定

まずは締め切りを超えてしまったとき色が付くようにします.

「条件付き書式」を開いて「次より前の日付」「本日」を設定します.

今回はセルの背景が赤くなるように設定しました.


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「条件付き書式」を開く


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条件付き書式のルール設定


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締め切りを超えたら目立つようになった!




つぎに,完了したタスクの行は全体が灰色になるように設定します.


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こういう感じにしたいなあ


次の写真のように,実行したい範囲全体を選択して,先ほどと同様の手順で「条件付き書式のルール」で「カスタム数式」の設定を行います.


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設定を行う範囲


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行ごと色を付ける設定


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「完了」を設定すると自動でブラックアウトするようになった!


ところで,締切を迎えてしまっている場合にブラックアウトの上から色が変わってしまっています.

これは条件付き書式のルールの適用順を変更することで解決できます.


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適用すべき範囲


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赤丸の部分をつかむと順番を入れ替えできる.書式は下から順に適用される




3.フィルタの設定

最後のスプレッドシート上での作業として検索と並べ替えができるように設定していきます.

項目名も含めて範囲選択し(ぼくはその他の設定もA5:J1000くらいにしています),ツールバー内のフィルタボタンを押します.


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選択範囲とフィルタ


この設定で項目名にプルダウンメニューのアイコンが表示され,各列ごとに並べ替え,フィルタリングの設定などができるようになります.


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並べ替えや条件フィルタ,値フィルタが使えるようになる


「状態」の項目について,完了したタスクや破棄したタスクは見えなくなるようにしておくといい感じです.

値フィルタはすでに存在する値からしかフィルタの設定ができません.とりあえず一通りすべての状態をスプレッドシートに入力してから「完了」と「破棄」のチェックを外し,OKを押します.


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「状態」の項目のフィルタ設定


特定のタグを含む行のみを表示するような場合は,「タグ」の項目の値フィルタを使います.

はじめに「値でフィルタ」の直下にある「クリア」で全てのチェックボックスを外しておき,そのあと検索ボックスで必要なタグを含むセルを検索しておきます.

そののちに「すべて選択」をクリックしてOKを押せば,検索したいタグを含む行のみが表示されるようになります.


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タグの検索




4.統計情報の表示

この後タスクの自動登録に「登録したタスクの数」が必要になるので,ほしい統計情報を設定しておきます.

今回は未着手のタスクの個数とこれまでに登録したタスクの数の二つを設定しました.

それぞれ,セルに次のような数式を入力しています.


=COUNTIF(B6:B997, "未着手") //未着手タスクの個数
=COUNT(A6:A996) //全タスク数


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統計情報








スプレッドシートを使った設定はここまでになります.

次回の記事ではスクリプトとアンケートフォームを用いてタスク登録アプリを作成します.



では,

今回はこのへんで ノ

まるさ